意外と簡単、カブのブリッピングは楽しく安全に走るためのテクニック
ブリッピングって難しいというイメージありませんか?僕も最初はそう思っていましたが、やってみると意外と簡単でした。そして、カブの乗りとしてできた方がいいテクニックだと思いました。そこで、ブリッピングって何?というところから、練習方法までをまとめました。これを読めば、カブに乗るのがもっと楽しくなります。
- ブリッピングって何?
- カブ初心者
- カブをもっと楽しく安全に乗りこなしたい
- ブリッピングのメリット、デメリットを知りたい
これから免許を取る人はこちらを参考にしてください。
ブリッピング概要
まずはブリッピングって何?というところからです。
一言でいうと「エンジンブレーキを積極的に使う減速方法」です。
「ブーーン、ブーーン」と音を立てながらスピードを落としていくやつです。
何をしているの?
減速中、まだスピードが残っているうちにギアダウン。
その時にアクセルを回して一瞬エンジン回転をあげています。
ギアダウン時にアクセルを回すことで変速時のショックを軽減できます。
やることのメリットは?
- ブレーキレバーに加えて、エンジンブレーキも使っているため減速しやすい
- 早めに低速ギアになっているので、再加速がスムーズ
- サーキットなどで激しい加減速を繰り返す場合、ブレーキ摩耗を軽減する
どうやってやるの?
MT車の場合、
- アクセル操作(右手)
- クラッチ操作(左手)
- ギヤペダル操作(左足)
をほぼ同時にやります。
難しく見えますが、カブはもっと簡単にできます。
カブにはクラッチがついてないけど、できるのかな?
確かにクラッチレバーはないけど、ギアペダルを踏んでいる状態がクラッチを切ったのと同じ状態になるんだよ。
ギアペダルを離すとギアが変わってクラッチがつながったのと同じ状態になるんだ。
カブでブリッピング
カブでもできるの?
できます!!
カブの場合、
- アクセル操作(右手)
- ギアペダル操作(左足)
この2つを同時にやるだけです。
左足でギア操作とクラッチ操作していることになります。
クラッチ操作が無いだけで簡単そうに見えるね
細かいことは考えずに、思い切ってやるとそれらしくなるんだよ
思っているよりも急減速してしまうときは、
次のどれかが原因です。
- アクセルを回す量が足りない
- ギアペダルに対してアクセルを回すタイミングが遅い
- 速度が速すぎる
逆に加速してしまう場合は、次のどれかが原因です。
- アクセルを回す量が多い
- アクセルを回している時間が長い
- 速度が遅すぎる
アクセルをどれくらい回せばいいのかな?
そのあたりは、状況・車体・人で変わってくるから、自分自身で感覚をつかむしかないんだよ。
感覚をつかむ練習方法を次に説明するね。
ブリッピングの感覚のつかみ方
- 何キロで走っているときに、ギヤを何速にするのがいいのか?
- どれくらい空ぶかしすればいいのか?
- その時、どれくらいの勢いで減速するのか?
これがわからないと、怖くてブリッピングできませんよね?
ブリッピングを使って、どんな場面でどれくらいの減速がしたいのかは人それぞれです。
自分で感覚をつかんでいくしかありません。
そこで、少しずつ安全に感覚をつかむ手順をまとめました。
ざっくりいうと、
各ギヤでいろいろなスピードでアクセルをオン/オフする
その時のエンジンの音や減速感を体で感じて覚える
という方法です。
※必ず安全な場所でやりましょう
具体的に説明していきます。
0. カブの特性に慣れる
特性と言っているのは、速度とギアの組み合わせで変わるエンジン回転とエンジンブレーキの効き方です。
エンジン回転は車体の使用によって変わるし、カブは回転計もついていません。
エンジンブレーキも状況によって効かせたいブレーキの強さも違うし、好みもあります。
結局、自分自身の体で覚えるしかないのです。
- 4速、40km/hでブレーキはかけずにアクセルをOFF
- 3速、2速も同様に
- 慣れてきたら、3速と2速でいろいろな速度で同じことをやってみましょう。
この時、以下の2つを覚えておきましょう。
- 走っているときのエンジン音(エンジン回転)
- アクセルOFFした時の減速感
このあたりの感覚がつかめてしまえば、あとは簡単です。
逆に、なんとなく走っているだけでは、なかなか覚えられないので苦労します。
- 1速はエンジンブレーキが効きすぎるので、ブリッピングはお勧めしません。
- このような練習ができるところがない場合は、クルマの通りが少ない道路で、できるだけ3速だけで走ったり、2速だけで走ったりする方法でも特性がわかってきます。
色んなギアで特性を確認
色んなスピード×ギアで特性を確認
1. アクセル開度はどれくらい?
Nレンジで停車した状態で、アクセルを回して「ブーーン、ブーーン」とエンジンをふかしてみましょう。
走っているときと同じくらいの音(エンジン回転)になれば、それがブリッピングをするときのアクセル開度の目安になります。
2. ブリッピングしてもいい速度は?
例えば、40㎞/hで走っていて、ブリッピングで4速から3速にギアダウンするとします。
その時の減速感は3速40㎞/hでアクセルオフした時に近いものになります。
このイメージができると、
- 今の速度でブリッピングをしてもいいのか?
- ブリッピングをしてみたけど、うまくいったのか?
といった判断ができるようになります。
アクセル操作がうまくいけば、イメージより衝撃を緩和できます。
予想したうえで大丈夫だと思ったらブリッピングしても大丈夫です。
以下に記載したギアと速度は一つの例です。
車体の仕様や人の好みで変わります。
例:ブリッピングしよう
例:ブリッピングしない
3.ブリッピングをやってみる
あとは、やるだけです!!
① 今の速度とギヤを確認
② 「アクセルを回す」「ギアダウン」を同時にやる
最初は、4速、30km/hから、ブリッピングで3速がやりやすいかと思います。
慣れてきたら、フットブレーキと組み合わせて使うのもいいでしょう。
カブの特徴とブリッピングが必要な理由
カブでブリッピングが必要な理由は、
「車の流れに乗りやすい」
からです。
ブリッピングを使わない場合、ブレーキで十分速度を落としてからでないとギヤダウンした時に減速ショックが発生してしまいます。
MT車なら半クラから徐々にクラッチをつなげばショックを緩和できますが、カブはそれができません。
ブリッピングなしでショックが出ないスピード
- 4速⇒3速・・・30km/h以下
- 3速⇒2速・・・20km/h以下
- 2速⇒1速・・・止まる直前
※CC110の感覚
ブリッピングを使って、早めにギアダウンしておくと再加速がスムーズにできます。
これができると、流れのはやい道路で、クルマの流れに乗ることができます。
ブリッピングのメリットとデメリット
以上の内容を含め、ブリッピングのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
- 減速中の再加速がスムーズ
- 自己満足、かっこいい気がする(笑)
- ブレーキパッドの消耗が減る(?)
- 失敗するとかっこ悪い(笑)
- チェーンが伸びる(?)
- チェーンの負担が増えることは事実
- 上り坂、大荷物を載せた状態などブリッピングより負荷が大きい状況はあって、それでも問題ない設計がされているはず
- 心配な場合は、日常点検でチェックしましょう
チェーン交換の目安は、10000~15000㎞
ブレーキシューの交換目安は、5000~10000㎞
おわりに
クラッチレバーがついていないカブにとって、
ブリッピングは楽しく安全に走るために必要なテクニックの一つだと思っています。
練習するときはくれぐれも、周囲の安全を確認してからにしてください。
以上、ではまた!!