【体験談】犬の去勢手術について~手術なし8歳柴犬の飼い主の思い~

はじめに

ボクは、愛犬の柴犬”いち”と行くキャンプが趣味(本職?)の柴キャンパーです。
ちょっとしたきっかけで、ペットの飼養管理についての勉強もしています。
最近、インスタ、TikTokなどのSNSを見ていて気になることがあります。
それは、避妊・去勢手術をするべきか悩んでいる人が多いということです。
ここで書くことは、避妊・去勢手術を勧めるわけでも、否定するわけでもありません。
ただ、柴犬(オス)の飼い主が、
“愛犬の去勢手術をしない”という決断をしてから8年。
今の思いを綴っただけのものです。
犬を飼った経験がある方からしてみれば、
当たり前のことを言っているだけの文章かもしれません。
でも、悩んでいる人の参考になるかもしれないという思いで公開したいと思います。
“去勢手術をしない”という決断

今日はペットの去勢・避妊手術について、つぶやいてみる。
いま、ボクは柴犬を飼っている。
名前は“いち”。オスの白柴だ。
生後3ヶ月くらいのときから飼っていて、去年8歳になった。
最近、“いち”のことで考えることがある。
それは、去勢手術についてだ。
“いち”は、去勢手術をしていない。
いま8歳なので、手術の適齢期は過ぎている。
今更考えても仕方のないことだけど、時々考えてしまう。
「自分の決断は正しかったのだろうか?」と。
子犬を迎え入れるにあたって、いろいろなことを調べた。
もちろん、去勢手術のことも調べたし、獣医さんからも説明を受けた。
けれど、今の自分と比べると知識が浅かったと思う。
最終的に「去勢手術をしない」と決断したのだが、その理由は、
「同じ男として、なんだか可愛そうだから」
「性格が変わっちゃうって聞くし」
「麻酔をかけるのが心配」
といったものだった。
去勢手術のメリット

去勢手術をするメリットとして、
「精巣の病気になるリスクを減らせる」
「望まない妊娠を防ぐことができる」
といったことがあり、獣医師からも聞いて知っていたと思う。
それでも「かわいそう」などの感情的な理由を優先した。
それが、今になって引っかかっている。
「自分の決断は正しかったのだろうか?」と思い始めたのは割と最近のことだ。
病気になったわけでも、まして妊娠させてしまったわけでもない。
きっかけは、ペットの飼養管理について勉強していたときのことだ。
(なんでペット飼養管理の勉強をしているかは別で書きたいと思う)
避妊・去勢に関してこのようなことが書かれていた。
「発情は本能なのでしつけで抑えられるものではない。
無理に抑えようとするとかえってストレスになる。」
この言葉が胸に刺さった。
いま、文章を書きながら、改めてこの言葉を見ると、極々当たり前なことだ。
もしかしたら、去勢手術をするか考えていた当時も”言葉だけは”知っていたかも知れない。
そんな言葉が今になって胸に刺さるようになった理由は、“経験”が増えたからだろう。
今と当時の自分で何が違うかといったら、“経験”の有無だからだ。
発情期のオス犬

近所の雌のワンちゃんが発情期になると、雄の柴犬“いち”も様子が変わってくる。
その“様子の変化”は、犬を飼い始めてから驚いたことの1つだ。
飼う前から見聞きしていたが、予想以上だった。
雌の発情期は、経験的には主に春と秋に起きている気がするが、
最近知った話では季節は関係なく年に1~2回起きるらしい。
その時期になると、雄犬の“いち”も影響を受ける。
散歩中、ずっと何かを捜すようにニオイをかぎながら早足で歩くようになる。
引っ張る力も普段より強い。
そのようなときは、どこかのタイミングで無理にリードを引っ張って、
ときには抱きかかえて、いつもの散歩コースに戻るか、帰るしかない。
また、普段は寝ている時間なのに、ソワソワして、
庭に出てなかなか家の中に入ってこない。
(いちは室内犬です。)
ひどいときは遠吠えをしたりする。
ちなみに、遠吠えはその時にしかしないので、
初めてみたときは驚いた。
そのようなときも、無理に家の中に入れるしかない。
(男同士だからか?)つらい気持ちは伝わってくる気がする。
それでも、ときに叱ったり、強く引っ張ったりしてしまうことがある。
飼い主として不甲斐ないばかりだが、連日続くとボクもイライラしてきてしまう。
一時的とは言え、
ペットと飼い主が共にストレスを感じている状況は好ましくない。
そんな状況に対して、ずっと、
「動物の本能だから仕方ないことだ」
「お互いつらいけど頑張るしかない」
と思っていた。
間違った“決断”だったのか?

そんな時、
「発情は本能なのでしつけで抑えられるものではない。
無理に抑えようとするとかえってストレスになる。」
という言葉を見て、ハッとした。
心のどこかで「しつければ言うことを聞いてくれる」と思っていたのだろう。
でも、それが違うことを気付かされた。
この言葉は、つまりは、発情期の犬のストレスを回避するには
去勢するしか無いということになる。
となると、
「本能だから、、、」とか「お互いつらいけど、、、」と、
仕方ないことのように思っていたが、
この状況の原因は、“去勢手術をしないと決断した自分”ということになる。
「間違った決断をしてしまったのだろうか?」
そんな思いが頭をよぎった。
もしもの話

では、「去勢手術をしない」と決めた当時に、
もし、「本能はしつけで抑えられない――」ということを知っていたら、
去勢手術をしただろうか?
多分しなかっただろう。
先にも話したように、“経験”が無いからだ。
愛犬が発情期にどのような状態になるかを目の当たりにしていないからだ。
前述のような、「かわいそう」な状態を知らないからだ。
”当時”「かわいそう」だからという理由で去勢手術をしないと決めたのに、
それが原因で”いま”「かわいそう」な愛犬を目の当たりにしている。
”いま”の「かわいそう」は、何年も一緒に生活をしている愛犬だから起きる感情だ。
同時に、”当時”のボクには想像できない感情でもある。
だから、当時のボクに「去勢手術をする」という決断ができたとは思えない。
では、
もしも今度、子犬を受け入れるとしたら、去勢手術をするだろうか?
――――――、「その時にならないと分からない」。
手術をすることのメリットは、十分に理解したつもりだ。
経験も加わって、一層手術の必要性がわかっている。
「去勢手術はするべきだ」という思いは当時より強くなった。
それでも、いざ、その時の子犬の顔を見たら、悩んでしまうだろう。
「かわいそう」だと思ってしまう。
きっとそこに答えは無いんだろう。
では、“いち”の去勢手術をしなかったことについて後悔しているのか?
これについては、ずっとモヤモヤしていたが、
文章を書いていて気持ちに整理がついた。
そして、
「後悔はない」
という結論に至った。
当時の自分なりによく考えた結果だ。
それに、手術をしなくても、愛犬に愛情をそそぐこともできるからだ。
これまで以上に、愛情を注いであげたいと思うようになった。
飼い主としての責任

結局、去勢手術をするか?しないか?について正解はないと思う。
獣医師や動物愛護団体の中でも避妊・去勢手術が推奨されているが、
決めるのは飼い主自身だ。
大事なことは、
「愛犬のことについて、どんなときでも真剣に考える」
「そして、自分で決断する」
ということだと思った。
犬と会話ができたらなー。なんて思うこともあるが、
それこそ、考えても仕方のないことだろう。
これからも、愛犬“いち”との生活を楽しんでいきたい。
さいごに

最後まで読んでいただいた方に対して、
長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
そして、お疲れ様です。
色々考えていたら、想定外に長文になってしまいました。
実際に犬を飼ってみないと分からないことがたくさんあります。
トラブルもたくさん起きます。
それら、一つ一つの事に真剣に向き合っていく。
これからも、ずっと。
と、改めて、飼い主としての決意を固めることができました。
悩んでいる方の参考になればという思いで書き始めましたが、
同時に自分の気持ちを整理することもできました。
ボクの経験が少しでも参考になれば幸いです。